がん検査

ランキング・おすすめで選ぶのはNG?がん検査キットの選び方を解説

  • 公開日: 3/14/2023
  • |
  • 最終更新日: 8/2/2024
    ランキング・おすすめで選ぶのはNG?がん検査キットの選び方を解説
    質問者

    質問者

    最近、がん検査キットの広告をネットでよく目にします。自分で気軽にがん検査できちゃうなんて、すごいですよね。

    先生

    先生

    自宅でがん検査を受けられるようになったのは便利だと感じますよね。でも誤解してはいけないのが、「民間のがん検査キット=がんの診断ができる」わけではないこと。がん検査キットを使っていても、健康診断やがんの定期検診には行かないといけないですよ。

    質問者

    質問者

    えっ?では、がん検査キットってどういう目的で使うのですか?

    がん検査キットは

    • がんに罹っている可能性
    • 将来的なリスク
    • 定期的に受けることで身体の変化

    などを調べることができます。

    このようながん検査キットはAmazonや楽天など、オンラインのモールで販売されており、手軽に購入できるようになっています。

    ただ、がん検査キットの役割・選び方をきちんと理解している方は少ないのではないでしょうか。

    ここでは、がん検査キットの強み・弱み、活用方法や自分に合った選び方を詳しく解説していきます。

    この記事で分かること

    • がん検査キットは、診断用ではない・精度100%ではない・保険適用外である
    • がん検査キットを適切に利用することで、がんの早期発見につながる
    • がん検査キットを選ぶ際は、自分のがんリスクを調べた上でがん種を特定できるもの、継続できるものを選ぶ
    • がん検査キットで陽性となった場合、がん種が特定できているとその後の流れがスムーズである

    詳しく説明していきましょう。

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    検査キットで診断はできない?知っておきたい3つのポイント

    がん検査キットを利用する前に、まずは検査キットについて知っておくべきことがあります。それは、

    • がん検査キットは診断用ではない
    • 精度100%のがん検査キットは存在しない
    • がん検査キットは保険適用外である

    ことです。

    それぞれ詳しく解説しましょう。

    がん検査キットでは診断はできない

    質問者

    質問者

    がん検査キットでがんの診断ができないのなら、一体何が分かるのですか?

    先生

    先生

    そもそも、がんは簡単に見つかる病気ではないのです。もし簡単に見つかるのなら、医療が発展した現代において、がんで命を落とす人はこんなにたくさんいないですよね?がん検査キットで分かることは、がんに罹っている可能性があるかどうか。がん検査キットは“スクリーニング”といって、がんの可能性がある人をふるい分けるのが目的なんです。

    検査の流れを以下の図に示しました。

    がん検査キットで陽性(異常あり)になった場合は、必ず精密検査やがん検診・人間ドックなどを受けてがんであるかどうかを調べなければなりません。

    尚、がん検査キットを利用する最大の目的は“がんの早期発見”です。初期の段階の小さながんを発見することで生存率が上がるだけでなく、治療の選択肢も広がります。

    質問者

    質問者

    治療の選択肢が広がるってどういうことですか?

    先生

    先生

    例えば乳がんの場合、早期発見できればがんを切除する部位がわずかで済むため、傷跡が小さく、術後の抗がん剤投与の必要もありません。ですが乳がんが進行してしまうと乳房を切除したり、抗がん剤や放射線治療を受けたりする必要が出てきて、身体に大きな負担をかけてしまうんです。全身に転移してから乳がんが見つかった場合は、余命宣告を受けることだって珍しくありません。

    質問者

    質問者

    そんなの辛すぎます……。

    がんを早期発見するためには、定期的にがん検査を受ける必要があります。そのツールの一つとしてがん検査キットが活用できるのです。

    がん検査キットの信頼性は?精度100%の検査キットはない?

    質問者

    質問者

    がん検査の重要性はすごく分かりますが、ふるい分けしかできないんですよね。100%正確にがんの有無を見極める検査キットは存在しないのですか?

    先生

    先生

    今のところ、精度100%の検査キットは存在しません。精密検査を受けないと実際のところは分からないんです。とは言っても健康な人も含めて全員いきなり精密検査を受けていたら身体への負担もかかるし病院側だって大変ですよね?だからスクリーニングが必要になるのです。もちろん何か疑いのある症状が現れていたら医師の判断により一次検査を省略して精密検査をいきなり受けられる場合もあります。

    質問者

    質問者

    なるほど。じゃあがん検査キットの精度ってどのくらいなのですか?

    先生

    先生

    検査の精度を一言で説明するのってとっても難しいんです。感度・特異度・陽性的中率といった指標を基に評価しないといけないので。

    検査の精度について知りたい方は、こちらの「がん検査の精度とは?感度・特異度・陽性的中率から考える」の記事で詳しく解説していますので、是非ご覧ください。

    がん検査キットは保険適用外

    続いて費用面についてです。

    会社や自治体が実施する健康診断やがん検診は自己負担が少なく、保険が適用されることもあります。一方でがん検査キットは基本的に自費です。

    ただ、民間の保険会社でがん検査キットを優待価格で受けられるサービスは存在します。

    費用についてはがん検査キット毎に異なるので後ほど詳しく説明します。

    それでもがん検査キットを受けるべき2つの理由

    質問者

    質問者

    毎年会社の健康診断をきちんと受けていれば、スクリーニングしかできない、がん検査キットって必要ないんじゃないのって思ってしまうのですが……。

    先生

    先生

    確かにそう思えますよね。ただ、実は健康診断だけではがんを見つけるのに十分と言えません。その理由は、がんの成長スピードと健康診断の検査項目にあって、詳しく説明しましょう。

    国が推奨する定期検診では手遅れになる可能性がある

    早期がんと言われる初期の小さながんは成長スピードが速いことをご存知でしょうか。1cmの小さながんが2cmに成長するまでにはたった1年半程度しかかからないのです。(*1)

    例えば乳がんの場合、2cmまでのがんが早期がんとされるので、早期発見するには2年に1回の定期検診では手遅れになる可能性があると言えます。

    国が推奨している五大がん定期検診の頻度を以下に示しました。

    「がん予防重点健康教育およびがん検診実施のための指針(平成28年一部改正)」で定められたがん検診の内容

    種類対象者受診間隔検査項目
    胃がん検診50歳以上※注12年に1回※注2問診に加え、胃部X線検査または胃内視鏡検査のいずれか
    子宮頸がん検診20歳以上2年に1回問診、視診、子宮頸部の細胞診および内診
    肺がん検診40歳以上年1回質問(医師が自ら対面により行う場合は問診)、胸部X線検査および喀痰細胞診(ただし喀痰細胞診は、原則50歳以上で喫煙指数が600以上の人のみ。過去の喫煙者も含む)
    乳がん検診40歳以上2年に1回問診および乳房X線検査(マンモグラフィ)
    大腸がん検診40歳以上年1回問診および便潜血検査
    • ※注1: 当分の間、胃部X線検査に関しては40歳以上に実施も可。注2: 当分の間、胃部X線検査に関しては年1回の実施も可
    質問者

    質問者

    初期のがんってそんなに成長スピードが速いなんて知りませんでした!倍の大きさになるのに1年半しかかからないなんて意外です。定期的にがん検診を受けてたら大丈夫!って思っていましたが、がん検査キットを活用して検査頻度を上げることで早期発見がよりしやすくなるってことですね。

    先生

    先生

    そうですね。特に身内にがんの人がいる場合やがんの危険因子(喫煙習慣などがんのリスクを高める要素)を持つ人は、検査頻度を上げることが重要といえます。

    がんの定期検診で全てのがん種をカバーできるわけではない

    先生

    先生

    もう一つ気を付けなければならないのが、がん検診で全てのがん種がカバーされているわけではないことです。ちなみに基本的な健康診断のみではほとんどのがんは調べられません。

    質問者

    質問者

    えっ?健康診断の血液検査や尿検査である程度のがんは調べているのかと思っていました。

    先生

    先生

    健康診断の血液検査や尿検査でがんのふるい分けができるのは前立腺がんなど限られたがんのみです。また、血液検査や尿検査でがんの疑いが指摘された場合は、既にがんが進行していることが多く、早期発見とは言えません。

    一方で、国の健康増進法に基づいて自治体が実施している五大がん検診は「胃がん、子宮頸がん、肺がん乳がん大腸がん」のみです。(*3)一方で、五大がん以外にもすい臓がん卵巣がんなど生存率の低いがんが存在します。(*4,5)

    がん検査キットを活用すれば、より広範囲にがんの早期発見が期待できるのです。

    ランキングや口コミだけで選ぶのはNG?がん検査キットの選び方

    質問者

    質問者

    がん検査キットの重要性や事前に知っておくべきポイントは理解できました。でもがん検査キットって種類がありすぎてどれを選んだらいいのかよく分かりません。やっぱり口コミを調べるのがいいのですか?

    先生

    先生

    Amazonや楽天などショッピングサイトのランキングや口コミを参考にするのはいいですが、それだけで選ぶのはおすすめできません。「自分に合っていること」が重要だからです。

    質問者

    質問者

    自分に合うってどういうことですか?

    例えば、

    • あなたがどのがんにかかるリスクが高いのか
    • 継続して定期的に受けられるか

    などを見る必要があります。
    どのがんにかかるリスクが高いのかは、家族歴やあなたの生活習慣によって、ある程度特定できるのです。

    家族歴がある、つまり身内にがんの人がいると、そのがんを患うリスクが他の人よりも高まります。大腸がんや乳がん・卵巣がんなどがこれに該当すると言われています(*6)。

    また、生活習慣からがんのリスクを特定するには、国立がん研究センターが開発した「がんリスクチェック」というツールがおすすめです。国立がん研究センターでは、過去20年にわたって日本人のがんと生活習慣の関係について研究しています。

    その他、遺伝子検査キットを使用してみるのもおすすめです。あなたの遺伝子情報を調べてどんながんにかかりやすいかを解析してくれます。これについては後ほど詳しく説明します。

    家族歴や生活習慣から予測されるがん種のリスクが分かれば、そのがんを調べる検査キットを活用してみましょう。

    例えば乳がんを患うリスクが高いことが分かれば、2年に1度の乳がん検診に加えて、1年あるいは半年毎に乳がん検査キットを活用すれば早期発見につながる可能性がより高まります。

    その他にもがん検査キット毎の特徴を調べる必要があります。

    詳しく説明していきましょう。

    がん種ごとのリスクが特定できるものを選ぶ

    がん検査キットを選ぶ前提として、まずはがんの種類ごとのリスクが特定できるものを選びましょう。

    質問者

    質問者

    がんの種類ごとのリスク特定ってどういう意味ですか?

    先生

    先生

    実はがん検査キットの中には、身体の中にがんが存在する可能性のみをスクリーニングするキットが存在します。つまり、陽性となった場合は「身体のどこかにがんがあるリスク有」ということしか分かりません。

    質問者

    質問者

    えっ?それだけ分かれば十分ではないですか?

    先生

    先生

    いいえ。がん種を特定できなければ治療を開始することはもちろん、精密検査を受けることすらできません。手がかりゼロの状態でいきなり”犯人を探してくれ”って言われても無理ですよね?まずは手がかりを集めるために一次検査・スクリーニング検査を受けることになります。

    つまり、「がんのリスクがある」という判定が出た場合は、五大がん検診あるいは人間ドックを受けることになります。

    ただ、注意しなければならないのは五大がん検診は対象の年齢でないと受けられないこと、また全てのがん種をカバーしているわけではないこと。

    五大がん検診が受けられなかったり、五大がん検診で何も見つからなければ結局人間ドックで全身を調べる必要が出てきます。

    質問者

    質問者

    何も分からない状態が一番不安ですね……。

    先生

    先生

    そうですよね。がん種が特定できないがん検査キットは全身を手軽に調べられるメリットがある一方で、陽性となった場合がんが見つかるまで何もできない、全身を調べて異常がないことが分かるまで不安が消えない状態になってしまうのです。もちろん早期発見につながるきっかけにはなるのですが。

    がん種が特定できる検査キットで陽性が出た場合は、手がかりが揃っているので医師の判断ですぐに精密検査を受けることができます。

    質問者

    質問者

    なるほど。それならがんの種類を特定できる検査キットがいいですね。

    がん種が特定できる検査キットを選ぶべき理由はなぜ、がん検査は「がん種が特定できる」検査を選ぶべきか?3つの負担から考えるの記事でも詳しく解説していますので、こちらも併せてご覧ください。

    継続するのに負担のない検査を選ぶ

    がん検査キットは毎年受けることで早期発見につながります。また、データが蓄積することであなたの身体のわずかな変化を捉えやすくなります。

    質問者

    質問者

    一度受けて大丈夫だったら安心しそうですが、そうではないんですね。それなら無理せずに継続できる検査キットを選ばないといけないですね。

    先生

    先生

    その通りです。継続できるかどうか費用面を一番に考える方が多いと思いますがそれだけではありません。

    例えば、

    • 病院に足を運ぶ必要があるのか、自宅のみで終わらせられるのか
    • 検査前後の制限の程度(飲食・運動制限など)
    • 郵送・検体保管の煩わしさ(冷凍庫で保管など)
    • 検査時の痛み
    • 費用

    などを考慮する必要があります。

    質問者

    質問者

    確かに検査前の食事制限とか面倒って思っちゃいます……。制限が多いと結局使わずに放置しそうです。

    先生

    先生

    それでは意味がありません。そういう意味でも自分に合った検査キットを選択する必要があるのです。

    各検査キットの特徴を知る

    それぞれの検査キットの特徴を知ることも大切です。がん検査キットは血液・尿・唾液など採取するものも、調べる方法も検査キットによって異なります。
    具体的には、遺伝子情報を調べたり、マイクロRNAの発現パターンを調べたりするような方法も開発されています。

    質問者

    質問者

    すごいですね。そんなにいっぱいあるんですね。

    先生

    先生

    それぞれに強み・弱みがあり、その特徴を知って検査キットを選びましょう。例えば、腫瘍マーカーは手軽に全身のがんを調べられる一方で、がんの早期発見には向いていません。(*7)

    検査キットでリスク高と診断されたら

    質問者

    質問者

    あんまり考えたくないですが、もしもがん検査キットで陽性判定が出たらどうすればいいのですか?

    先生

    先生

    心配になりますよね。ただ、繰り返しになりますが“陽性判定=がんの診断”ではないんです。本当にがんなのかどうかは精密検査を受けなければ分かりません。また、前述の通り精度100%のがん検査は存在しないので偽陽性(結果が間違いである)の可能性もあります。

    陽性となった場合のその後の流れは以下の通りです。

    • がん種が特定できている場合:結果を持って病院へ行き、医師が必要と判断すれば精密検査を受けることになります。この場合、保険適用となります。
    • がん種が特定できていない場合:もう一度スクリーニング検査を受けます。五大がん検診あるいは人間ドックを予約しましょう。人間ドックを受ける場合、保険は適用されません。
    質問者

    質問者

    がんが発見されて早期発見につながれば、いいことですよね。でも結局偽陽性だったらただ振り回されることになるんですね。

    先生

    先生

    そうですね。それが全てのがん検査キットに共通するデメリットです。ただ、偽陽性であったとしてもあなたの健康について見直すいい機会といえるのではないでしょうか。

    まとめ

    ここまでをまとめましょう。

    • がん検査キットは、診断用ではない・精度100%ではない・保険適用外である
    • がん検査キットを適切に利用すれば、がんの早期発見につながる
    • がん検査キットを選ぶ際は、自分のがんのリスクを調べた上でがん種を特定できるもの、継続できるものを選ぶ
    • がん検査キットで陽性となった場合、がん種が特定できているとその後の流れがスムーズである
    質問者

    質問者

    がん検査キットの活用方法とか自分に合った選び方とかよく分かりました。

    先生

    先生

    がん検査キットを上手く活用して、定期的にがん検診と健康診断を受け、がんの早期発見につなげてくださいね。

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    • 本記事に記載されている費用は当社(Craif)が独自で調べたものになります。実際の費用は各医療機関にお問い合わせください。

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