がんの症状

がんが疑われる腰痛とはどんな痛み?治らない腰痛とがんの関係

  • 公開日: 3/11/2024
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  • 最終更新日: 12/6/2024
  • #卵巣がん
  • #大腸がん
  • #膵臓癌(すいぞうがん)
がんが疑われる腰痛とはどんな痛み?治らない腰痛とがんの関係
質問者

質問者

最近、右腰が痛くて、最寄りの整体を検索していたんです。そしたら「腰痛ががんによるものだった」という体験談を目にして…。腰痛とがんって関係あるんでしょうか?

先生

先生

頻度としては少ないですが、がんの症状として腰痛が出ることはありますね。

質問者

質問者

そうなんですね!じゃあ…もしかしたら、この腰痛もがんが原因である可能性が…?

先生

先生

腰痛の原因はがん以外であることが多いので、心配し過ぎないでください。ただ、「がんと腰痛は無関係ではない」と知っておくことは大事です。

がんの症状は、がんができる場所やがんの病期(ステージ)によってさまざまです。胃がんであれば胃痛や黒っぽい便、乳がんであれば乳房にしこりができるなど、典型的な症状が出る場合もあります。

しかし、一般的に多くの人が経験する「よくある症状」ががんによって起こることもあるのです。

腰痛もよくある症状ですが、がんによる症状のひとつでもあります。それも、ある程度がんが進行してから出ることの多い症状です。

がんの罹患数は年々増加しており、2019年には約100万人が新たにがんと診断されており、2021年には約38万人ががんで亡くなっています。(*1)

一生のうちにがんになる確率は2人に1人と言われており、がんは決して他人事でも遠い存在でもなく、とても身近な病気です。

ここでは、がんの症状のひとつである腰痛と、がんとの関係についてくわしく解説していきます。

この記事でわかること

  • 腰痛は5人中4人が人生で1度は経験する症状である
  • 腰痛の多くは運動や事故などに伴って筋肉やじん帯などが傷つくことが原因である
  • 病的な原因で腰痛になる場合があり、がんや背骨の異常、骨粗鬆症などがある
  • がんによる腰痛は、腰椎への骨転移や腰椎に近い臓器からの圧迫などが原因となる
  • がんによる腰痛は治らず、悪化する
  • 腰痛以外にいつもと違う症状がある場合は要注意
  • がん以外にも腰痛になる病気は多くあり、早めの受診が大切

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腰痛の原因と症状とは

質問者

質問者

そもそも腰痛はなぜ起きるんでしょうか?

先生

先生

腰痛の多くは、外部から力が加わることで筋肉やじん帯が傷つくことで起こります。例えば、物を持ち上げたり、運動したりといった動作時や、事故によって思わぬ方向に体が動いたときなどに起こりやすいです。

質問者

質問者

特に思い当たることがないですね…。座り仕事なのでむしろ動いていないです。

先生

先生

姿勢の悪さや加齢、肥満、疲労なども腰痛の原因になります。座った姿勢は実は立った姿勢よりも腰椎(腰あたりの背骨)への負担が大きいんです。

病気やけがなどでなんらかの症状を持つ人のうち、最も多い症状が腰痛です。2022(令和4)年の国民生活基礎調査では、人口1000人あたり約100人が腰痛を訴えていることがわかっており、そのうち約70%を65歳以上の高齢者が占めています。(*2) 

腰痛は、5人中4人が生涯に1度は経験しており、非常に身近な症状です。(*3) 

腰痛と一口に言っても、痛み方や経過はさまざまです。ずっと痛みが続くものもあれば、痛みが動作時のみや特定の動きをしたときに限られる場合もあります。痛み方も、鈍い痛み、ズキズキする痛み、刺すような痛みなどがあります。

代表的な腰痛と言えば「ぎっくり腰」です。ぎっくり腰は「魔女の一撃」とも呼ばれ、突然の鋭い腰痛に動けなくなった経験をした人もいることでしょう。物を持ち上げるときなど、腰に負担がかかった状態で起こることが多いですが、起床時やくしゃみのときに突然起こる場合もあります。

ぎっくり腰は、背骨に過度な力がかかったことで腱やじん帯、筋肉が傷付くことが主な原因と考えられています。足を伸ばしてまっすぐ上を向いて寝ると痛みが増すので、膝を曲げて横向きで寝ると良いでしょう。

ぎっくり腰を含め、腰痛の多くは、運動や事故などに伴って筋肉やじん帯などが傷つくことが原因です。痛めた部分が治れば腰痛も良くなりますが、中には病的な理由で腰痛が起きている場合も。

加齢によって背骨が変形する「変形性脊椎症」、背骨同士のクッションである椎間板の一部が飛び出した「腰椎椎間板ヘルニア」など、背骨の異常が原因になっている場合や、腎臓や尿路の結石が原因になる場合もあります。病的な腰痛は、時間が経過しても良くならず、悪化することもあります。

がんによる腰痛も病的な腰痛のひとつです。がんの進行に伴って痛みは増し、痛みの頻度も増えることになります。

腰痛がなかなか治らなかったり、痛みが増したりする場合には、医療機関を受診することが大切です。

気をつけるべきはどんな痛み?腰痛とがんの関係

質問者

質問者

がんって内臓にできるイメージなんですが、腰痛とどう関係があるんでしょうか?

先生

先生

確かに、がんは大腸や肺、胃などの臓器にできますね。この臓器にできたがんが進行すると、血液やリンパの流れに乗って移動したり、近くの骨や別の臓器に広がったりと、がんの場所を広げていきます。これを「転移」と言いますが、骨の中でも転移しやすいのが背骨です。そして、背骨にがんが転移すると、腰痛や背中の痛みの原因になるのです。

質問者

質問者

がんが背骨に!でも背骨にがんが転移したら、なぜ腰が痛いんでしょうか?

先生

先生

がんが背骨に転移すると、大きくなったがん細胞が神経を圧迫したり、骨を破壊したりするんです。そうすると、痛みが出ます。腰あたりの背骨に転移すると、腰痛が出ますね。稀ですが、腰椎にがんが発生することもあります。また、腰に近い臓器ががんになった場合に、神経が圧迫されて腰痛が見られることもありますね。

がんは、がん細胞という異常な細胞がどんどん増えるだけでなく、周りの細胞や組織を壊していきます。内臓にできたがんは、内臓を壊しながら近くの血管やリンパ管にたどり着き、血液やリンパ液の流れに乗って全身に散らばります。

そして、骨にたどり着くと、がん細胞が骨の中で増え始めるのです。これが「骨転移(こつてんい)」です。骨転移すると、がん細胞が骨を破壊したり、ふくらんだがん細胞によって神経が圧迫されたりして、腰痛が起こります。

また、骨の破壊が進むと、少しの衝撃で骨折するようになり、腰痛の原因になります。

骨転移が起こりやすいがんは、肺がん乳がん胃がん、前立腺がん、腎がん、大腸がんなどです。骨転移があると、がんの病期(ステージ)はⅣ期となり、最も進行した病期になります。

転移ではなく、腰椎にがんが発生する場合もありますが、非常に稀です。

また、すい臓がん卵巣がんなど、腰に近い位置にある臓器ががんになった場合には、骨に転移していなくても腰痛の症状が出る場合があります。

がんの場所別に、腰痛の出方をくわしく見てみましょう。

  • ※症状の出方には個人差があるため、少しでも異常を感じた場合には医療機関を受診することが大切です。 

大腸がんと腰痛:どんな痛みに要注意?

大腸は、小腸をぐるりと囲む形をした臓器です。大腸がんの症状は部位によって異なり、大腸の右側では症状が出にくく、貧血やしこりが見つかるケースが多いです。大腸の左側では、出血や便の異常(便秘や下痢)、腹痛や嘔吐などが見られます。このほか、腰痛や背中の痛みが症状として出ることも。

大腸の近くにある神経や臓器にがんが進行した場合には、背中やお尻の痛みを感じる場合があります。

また、大腸がんは骨転移することがあり、腰椎に転移した場合には腰痛が見られます。腰のちょうど真ん中あたりの痛みや、足に響く痛み、ピリピリした痛みが特徴です。

腹痛や便の状態の変化、腰痛など、大腸がんを疑う症状があれば早めに医療機関を受診しましょう。大腸がんは便潜血検査で早期発見できますので、40歳以上の人は年に1回、大腸がん検診を受けることが大切です。

すい臓がんと腰痛:どんな痛みに要注意?

すい臓は、胃の後ろにある臓器です。すい臓の近くには神経叢(しんけいそう:神経が束になって集まっている部分)があり、がん細胞が神経叢に進行することで腹痛や腰痛、背中の痛みが見られます。

痛みはみぞおちや、背中や腰の左側に出やすく、左肩に痛みが出る場合もあります。

すい臓がんの痛みは夜間に起こりやすく、胸膝位(四つん這いの状態から上半身を床につけた体位)をとると軽減しやすいのが特徴です。

すい臓がんは初期には無症状であることも多いため、症状が出るころには進行しているケースも少なくありません。腹痛や腰痛、背中の痛みが続く場合には、早めに医療機関を受診しましょう。

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卵巣がんと腰痛:どんな痛みに要注意?

卵巣は子宮の左右にある、親指ほどの小さな臓器です。骨盤内の深い場所にあることもあり、症状が出にくく「沈黙の臓器」とも言われます。

卵巣がんは周りの臓器や神経などに進行したり、がんが大きくなって周りを圧迫したりすることで、お腹の張りや下腹部の痛み、腰痛が見られます。

卵巣がんは進行しないと自覚症状が出にくいため、診断時にステージⅢやⅣとなっている人が約半数と、初期での発見が難しいがんです。(*4) 卵巣がんは婦人科がんの中で死亡数が最も多く、女性にとって注意すべきがんと言えます。(*5)

そのため、腹痛や腰痛がある場合には医療機関を受診しましょう。症状がなくても1年に1回は婦人科で婦人科検診を受け、卵巣の状態をチェックしてもらうと安心ですね。

​​​​​​​​なかなか治らない腰痛に注意?がんが疑われる腰痛の特徴とは

質問者

質問者

がんによる腰痛ってどんな痛みなんでしょうか?

先生

先生

痛み方はさまざまですが、少しずつ痛みが増していくことが多いです。整体に通っても痛みが改善せず、だんだんひどくなったので病院で検査したところ、がんと診断されたというケースもあります。

質問者

質問者

治らない腰痛や悪化する腰痛は病院に早めに行ったほうが良さそうですね。

先生

先生

そうですね。腰痛が1か月以上治らず、じっとしているときも痛む場合や腰痛以外にも症状がある場合も、医療機関を受診したほうがいいでしょう。がん以外の病気が原因である可能性もあるので、我慢せずに受診することをおすすめします。

がんが疑われる腰痛の特徴を見てみましょう。

じっとしていても痛い
がんが腰椎に転移した場合、がん細胞が骨の中で増えて、正常な骨を壊したり、神経を圧迫したりします。骨の中がスカスカになってもろくなると、骨折が起きることもあり、じっとしていても痛みが強くなります。

足に痛みが放散する、ピリピリする
背骨の中には「脊髄(せきずい)」という神経の束があり、腰椎は主に足に関わる神経が集中しています。大きくなったがん細胞や骨折した骨のかけらが脊髄を圧迫することで、足に放散する痛みやピリピリした痛み、麻痺などを引き起こすことがあります。

腰痛がなかなか治らない、悪化している
がんはどんどん進行するため、悪化することはあっても治ることはありません。腰痛がなかなか治らない場合や、痛みがひどい・痛みの範囲が広がっているなど悪化している場合には、がんを含めてなんらかの病気が原因である可能性が考えられます。

腰痛以外に発熱や体重減少などの症状がある
腰痛だけでなく、いつもとは違う症状が他にある場合には注意が必要です。例えば、発熱や体重減少は、がんで見られる症状です。

また、乳がんなら乳房のしこり、胃がんなら胃痛や吐き気、大腸がんなら便の異常など、がんは場所によってさまざまな症状が見られます。腰痛以外になにか異常がないか、自身の体をチェックしてみましょう。

上記の症状に当てはまる場合には、一度受診しておいたほうが安心です。

また、がん以外にも、変形性脊椎症や椎間板ヘルニアなどの背骨の異常のほか、骨粗鬆症による圧迫骨折である場合もあります。痛みが続けば生活の質は低下し、高齢者であれば寝たきりの原因にもなります。適切な治療を受けられれば、腰痛の軽減や、病気の進行を遅らせることもできるでしょう。

腰痛が長引く場合には、早めに医療機関を受診しましょう。​​​

まとめ、がんの早期発見のためにできること

それではこの記事をまとめましょう。

  • 腰痛は5人中4人が人生で1度は経験する症状である
  • 腰痛の多くは運動や事故などに伴って筋肉やじん帯などが傷つくことが原因である
  • 病的な原因で腰痛になる場合があり、がんや背骨の異常、骨粗鬆症などがある
  • がんによる腰痛は、腰椎への骨転移や腰椎に近い臓器からの圧迫などが原因となる
  • がんによる腰痛は治らず、悪化する
  • 腰痛以外にいつもと違う症状がある場合は要注意
  • がん以外にも腰痛になる病気は多くあり、早めの受診が大切

腰痛は多くの人が経験する症状ですが、がんが関係している可能性があることを知っておきましょう。

もし腰痛が長引いたり、悪化したりすることがあれば、我慢せずに医療機関を受診することが大切です。がんによる腰痛はある程度進行してから見られる症状ですので、早期の受診と治療が重要になります。

また、早期発見が難しいと言われる卵巣がんやすい臓がんが、腰痛を契機に発見されることがあります。「ただの腰痛」と見過ごさず、「体からのサイン」と捉えて受診につなげられるといいですね。

そして、がんの早期発見のためにがん検診や健康診断、人間ドックなどを定期的に受けることが大切です。自宅でがんのリスクを検査する方法もあります。「マイシグナル」は、唾液や尿だけで大腸乳房卵巣すい臓食道の7つのがんの遺伝的リスクや現在のリスクをチェックできる検査キットです。自身のがんのリスクについて知りたい方は、一度試してみてはいかがでしょうか。

  • 本記事に記載されている費用は当社(Craif)が独自で調べたものになります。実際の費用は各医療機関にお問い合わせください。

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