がん検査
乳がん経験者 クアイフ森さんと語る 「がんになって気づいたこと」
- 公開日: 10/3/2024
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- 最終更新日: 10/16/2024
名古屋グランパスとのヘルスケアパートナー契約締結を記念して、豊田スタジアムにてがん啓発イベントを開催。
ゲストとして、グランパスのサポートソングを9年間担当されているQaijff (クアイフ) の森さんとパートナーでもある内田さんをお招きしました。
本記事では、森さんの乳がんの経験を通じて、がん検診と早期発見の重要性について対談した内容をご紹介します。
▼今回のがん啓発トークショーは、NHKでも放映されました
グランパス試合会場でがん早期検診など呼びかけの啓発イベント
目次
プロフィール
ゲスト: グランパスオフィシャルサポートソング担当 Qaijff(クアイフ)
Vo.Pf.Syn森 彩乃、Ba.Cho.Syn内田旭彦からなる鍵盤系ドラマチックポップバンド。2012年に愛知県を拠点として活動開始。バンド名の由来は、元オランダ代表のサッカー選手「ヨハン・クライフ」。2016年からサッカーチーム「名古屋グランパス」のサポートソングを9年間担当。森さんは2023年に乳がんを公表し、完治に向けて治療をしながら音楽活動を継続中。
Craif株式会社 最高執行責任者COO 水沼 未雅
京都大学薬学部卒業。東京大学大学院 薬学系研究科にて博士号(薬学)取得。アストラゼネカ株式会社のメディカルアフェアーズ部門にて、新製品の上市準備、メディカル戦略策定、研究企画、学術コミュニケーション等を経験後、Craifにて事業開発に従事。
水沼:森さんは昨年乳がんだと診断されたことを公表されていましたが、現在のご体調はいかがですか?
森:現在の体調は、めちゃくちゃ元気です!この後ライブもあります!
水沼:よかったです。この後のライブもとても楽しみです!乳がんは、当時どのようなきっかけで発覚したんですか?
森:乳がんには自分で気づきました。自宅でYouTubeの筋トレ動画を見ながら筋トレをしていて、腕を動かす運動をしていたときです。
なんか、右腕が突っ張る感じがする。右腕を伸ばすと、胸のあたりが突っ張る感じの違和感があったんです。でも筋トレをしていたから、最初は筋肉痛とか筋を違えたのかと思っていました。
でも、その症状は3日間くらい続きました。そして、自分で胸を触るとしこりがあることに気づいて、そこからはすぐに病院に電話をかけたって感じです。
水沼:そうだったんですね。実際筋トレしていてよかったですね!
森:本当にそう思います!
水沼:私は筋トレとかしないので、絶対気づかないと思います。
森:セルフチェックはたまにしていましたが、まさか筋トレをしていて乳がんに気づくことがあるのか、と自分でも驚いています。
がん検診を受けている人は全体の40%程度
水沼:非常に運がよかった、ということもあるのではないかと思います。
実は、乳がんは発覚しにくいがんで、小さいうちにしこりに気づくのは非常に難しいです。セルフチェックもありますが、なかなかそれでは気づかない人が多い。大切なのは、「がん検診をきちんと受ける」ということです。
ところが、がん検診はどれくらいの割合の人が正しく受けているのかご存じですか?
森:知らなかったです。
水沼:ある調査によると、がん検診はほとんどの自治体で40%程度の人しか受けていません。これは世界においても非常に低い水準です。
しかし、日本では生涯で2人に1人ががんになるといわれています。それなのにほとんどの人が検診を受けていない現状は、なぜなのでしょうか?
がん検診の受診率が上がらない理由
内田:僕ら自身もそうだったんですけど。自分は大丈夫、自分たちは大丈夫っていう気持ちが全員にあるのではないかと。自分たちの経験から、根拠なく自分は大丈夫だと思っている人が多いのだろうと感じます。
森:あとは、日々の忙しさに追われ、病院の検診を入れるタイミングがないことですね。やっぱ後回しにしてしまうことが多いんじゃないですかね。
水沼:現代人の皆さんは忙しいですもんね。
内田:そうですね。
水沼:私たちも検診に行かない理由について、アンケートを実施したことがあります。1000人の方々に聞いたんですけど、ほとんどの人が「めんどくさい」「時間がない」と回答していました。
あとは、「検査に伴う苦痛に不安がある」といった回答もありました。例えば、胃カメラは飲むのが苦しいとか、マンモグラフィーは痛いみたいなイメージがありますよね。
森:マンモグラフィーは痛すぎますね。できれば受けたくないです。
水沼:そういった理由で、ほとんどの人が検診を後回しにしているという現状があります。しかし、例えば乳がんでいうと、30代から発症リスクが上がるんです。
森:そうなんですよね。
水沼:なので、乳がんは決して珍しい病気ではないんです。そういったことは、がんになる前はご存じでしたか?
森:30代から乳がんのリスクが上がることは知っていて、身近に20代で乳がんになった親しい人もいました。だからセルフチェックはした方がいいよなって思っていました。
だけど、自治体から乳がん検診のお知らせが来るのは40代からです。だから病院で検査するのは40代からでいいのかと思っていたら、35歳で発覚しました。だったら、「もっと早くから乳がん検診をやりましょう」って周知するべきじゃないのかと思いました。
水沼:そうですよね。国が推進しているがん検診は本当に大規模な臨床研究で、受診することで命が救われると証明されている項目しかサポートされていません。なので、ご自身で自分の体を守ろうと思うと、自分自身で準備していく必要があります。
とくに、飲酒や喫煙などの生活習慣もがんのリスクにつながります。なので、生活習慣の乱れを感じる方は、自分の身を守るためにがん検診を積極的に受けることをおすすめします。
がんになる前と後での意識の変化
水沼:では次に、がんになる前と後で、がんに対する意識は変化しましたか?
森:私の場合は、乳がんがわかったときに、ものすごい恐怖を感じました。もしかしたら自分が死ぬ可能性もあるということまで考えましたし、常に不安でした。
けど同時に、がんとともに生きている人が一定数いるのだと知りました。私もがんの治療をしながら、昨年の名古屋グランパスガールズフェスタでステージに立たせてもらったりとか、音楽関係の仕事を続けられました。
多くの人ががんとともに生きていることを知れたことが、自分自身が強くなれた理由です。
水沼:がんは、早期発見できると生存率が非常に高い病気なんです。なのでがんを経験されても早く見つかった方は、その後も積極的な活動を続けていくことができます。
内田さんはいかがですか?
内田:自分たちは大丈夫とか、自分は大丈夫という感覚があったんですけど。森が乳がんであることがわかって、ずっとあった根拠のない自信が完全に壊された感覚がありました。
日本人のうち2人に1人が生涯でがんになるという話からも、かなりの確率でがんになるし、当然のように僕たちの生活の中にある病気ということを痛感しました。
森の付き添いで病院に行くと、乳腺外科にたくさんの人が受診していました。世の中には、こんなに多くの乳がんの方がいらっしゃるんだ、ということも痛感するんですよ。
自分たちは大丈夫だっていう気持ちはあるけど、実際はそんなことありません。けど早めに発覚すれば大丈夫だから、検診への意識がどんどん広がってほしいなと思っています。
水沼:そうですよね。家族ががんになることで意識が変わることもあると思います。ご自身だけの体ではないということもあり、家族皆さんでがんへの対策を今からしていただきたいと思います。
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商品を詳しく見るがん検診の受診率を上げるためには手軽な検査が理想
水沼:とはいえ、6割の人が受けてないがん検診は、どんな検査だったら受けてもらえるのでしょうか?
内田:普段働いてらっしゃる方とか学生の方、学校行ってらっしゃる方、平日働いている方など忙しい方が多いと思います。時間的な制限があるから、行こうと思っても仕事を休む必要があります。
なので、気軽に検査できるものがあればいいな、とは前から思っていました。
水沼:ありがとうございます。「検査がめんどくさい」「時間が足りない」といったものは、どんなにいい検査であっても、病院で受けなければいけない検査だと解決できません。
なので、「検査から我慢を無くそう」をスローガンに、名古屋大学の技術を用いて尿がん検査「マイシグナル」という製品を開発しました。
自宅で手軽に受けられる尿がん検査「マイシグナル」
水沼:マイシグナルを実際に内田さんに受けていただいたんですけど、いかがでしたか?
内田:検査キットが送られてきて、ほんの少しのアンケートに答えて、あとは自分の尿を採取して送るだけで結果が来ました。検査を受ける時間は10分もかからなくて、こんなに手軽なものがあるんだなと本当に驚きました。
水沼:そう言っていただけて嬉しいです。結果が返って来たときはどんなお気持ちでしたか?
内田:それはめちゃめちゃ怖かったですね。めちゃめちゃ怖かったです。
今週半ばくらいに検査結果が届いて、グランパスさんの担当者の方とメールとかでやりとりしたんです。いつも丁寧なんですけど、いつも以上に丁寧なメールで「いつ頃検査キット届きます」みたいな連絡が来ていて、なんかちょっと不安でした。
結果はとくになにもなく、健康という感じでよかったです。
水沼:がんと向き合うのも怖いですよね。でも「時間がないとか」「めんどくさい」といったハードルを落として、検査をどんどん進めていきたいという思いで開発したので、これからぜひ毎年受けていただければと思います。
そして、時間が経つのは早いもので、もうトークショー終わりの時間になってしまいました。あっという間でした。あらためて、森さん、内田さんありがとうございました。
このあとのライブも楽しみにしておりますので、頑張ってください!
森・内田:ありがとうございます。頑張ります!
マイシグナルシリーズから2つの検査を展開
クライフでは、がんの予防から早期発見を含めて総括的にご支援できる「マイシグナルシリーズ」という検査を展開しています。
その中でも、がんの早期発見につながる検査を2つご紹介します。
7種類のがんをステージ1から検出「マイシグナル・スキャン」
一つ目は私たちのコアプロダクトであるマイシグナル・スキャンです。マイシグナル・スキャンは尿中のマイクロRNAという物質をAI解析することで、7種類のがんをステージ1から早期発見できる尿検査です。
愛知県では、藤田医科大学や中日病院でご採用いただいています。全国では、700を超える医療機関で受けていただくことができます。
尿検査なので、ご自宅で気軽に受けていただけます。
より手軽に全身のがんを検出できる「マイシグナル・ライト」
2つ目はマイシグナル・ライトです。こちらはスキャンよりも手軽に受けていただける検査です。がんの存在で変化する体内の代謝物を検出する検査で、ステージ1から検知できます。
家族で楽しめる科学者体験会を開催
ご家族でのがん対策を推進するべく、お子様も楽しめる科学者体験会、スーパーボールすくいを実施。
マイシグナルを作った私たち「クライフ」は科学の会社ですので、未来のちびっ子たちにも科学者になってもらいたいという思いで企画しました。
マイシグナルを通じて、皆様の健康をサポートしていきます
がんのことは、自分一人ではどうしても後回しになってしまいがちですが、家族と一緒に行動に移してみませんか。
本日はQaijffの森さんと内田さんをお招きして、がんの啓発をテーマにお話をさせていただきました。
これからもグランパスの皆さんのヘルスケアパートナーとして、がんの啓発や、選手・スタッフの皆様の健康を支援していきたいと考えております。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
この記事の監修者
水沼 未雅
博士(薬学)、薬剤師
京都大学薬学部卒業。東京大学大学院 薬学系研究科にて博士号(薬学)取得。アストラゼネカ株式会社のメディカルアフェアーズ部門にて、新製品の上市準備、メディカル戦略策定、研究企画、学術コミュニケーション等を経験後、Craifにて事業開発に従事。