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【早期発見のために】膀胱がんの検査方法と血尿を招くその他の病気
- 公開日: 10/10/2025
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- 最終更新日: 10/10/2025

膀胱がんは、早期に見つければ完治を目指せる可能性が高いがんです。
しかし、初期は痛みが出にくく、「血尿が出たけれど様子を見ている」「どう行動すればいいかわからない」という方も少なくありません。
そこで本記事では、膀胱がんの検査方法や、血尿を引き起こすその他の病気、受診するべき診療科についてわかりやすく解説します。
あわせて、自宅で尿を使ってがんリスクを調べられる検査「マイシグナル・スキャン」についても紹介します。
膀胱がんに対して漠然とした不安を抱いている方は、ぜひ参考にしてみてください。
\早期発見の難しいすい臓がんも対象/
「尿」で10種のがんリスクを判定!
マイシグナル・スキャン
日本のがん死亡数の約8割を占める10種類のがん※を個別にリスク判定します。尿中のマイクロRNAをAI解析技術が評価され、すでに全国1500軒の医療機関でも導入されています。
- ※国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(厚生労働省人口動態統計)、ただし造血器腫瘍を除く
目次
膀胱がんとは

膀胱がんとは、尿をためる臓器である「膀胱」にできる悪性腫瘍を指します。
日本人における膀胱がんの90%以上は、膀胱の内側を覆う細胞「移行上皮」に発生する「移行上皮がん(尿路上皮がん)」です。
初期のうちは膀胱の内側にとどまっていますが、進行すると筋層の深くまで広がったり、リンパ節や他の臓器に転移したりすることもあります。

引用:国立がん研究センター がん情報サービス 膀胱がん 治療
早期に見つかれば治療で完治を目指せるがんですが、自覚症状が少ないため、定期的な検査や尿の異常に早く気づくことが大切です。
*国立がん研究センター がん情報サービス 膀胱がん 膀胱がんについて
膀胱がんの検査
膀胱がんを疑う際に行う検査は、以下の通りです。
- 尿検査
- 腹部超音波検査
- CT検査
- MRI検査
- 膀胱鏡検査(内視鏡検査)
- TURBT
- 血液検査(腫瘍マーカー)
各検査の特徴について解説しているので、参考にしてみてください。
尿検査
尿潜血検査は、簡便に血尿の有無を判定できるため、がんを含む泌尿器系疾患のスクリーニングを目的として、健康な方を対象とした定期健診でも広く実施されています。
一方で、尿細胞診は、主にがんを疑う場合に行われる検査で、尿に含まれる細胞を顕微鏡で観察し、がん細胞の有無を調べます。
膀胱や尿路にできたがんは、表面から細胞が剥がれ落ちて尿中に流れ出ることがあり、その細胞を調べることでがんの有無を推測します。
ただし、膀胱にがんがあっても、必ずしも尿中にがん細胞が出てくるとは限りません。
膀胱がんの可能性がある場合は、CTやMRI、膀胱鏡検査など、他の検査結果と組み合わせて判断する必要があります。
腹部超音波検査
腹部超音波検査(エコー検査)は、超音波を使用して膀胱や周辺の臓器を画像として映し出す検査です。
膀胱のなかにできた腫瘍や血のかたまり、壁の厚みの変化などを確認します。
放射線を使わず、痛みや副作用がないため安全性が高い点が特徴です。
ただし、がんが小さい場合や場所によっては映りにくいことがあり、結石や血の塊との判別が難しいケースもあります。
検査の際には、膀胱をよりはっきり映すために、事前に尿をためておくよう指示されることがあります。
CT検査
CT検査は、X線をあてて体の断面画像を撮影し、がんの広がりやリンパ節転移の有無などを観察する検査です。
超音波検査で異常が見つかった場合の精査や、がんの進行度を判断する際に行います。
造影剤を用いることで尿路全体の状態も確認できますが、その際は事前に腎機能やアレルギーの確認が必要です。
膀胱がんがすでに筋層に及んでいる場合は、転移の有無を確認するために全身のCTを撮影することもあります。
MRI検査
MRI検査は、磁気とラジオ波を利用して体の内部を細かく画像化する検査です。
放射線を使用しないので、被ばくの心配もありません。
MRIはがん組織と正常組織の違いを鮮明に映し出せるため、腫瘍の深さや性質、広がりの程度をより正確に把握できます。
また、骨盤内のリンパ節に転移がないかも調べられます。
膀胱鏡検査(内視鏡検査)
膀胱鏡検査は、細い内視鏡を尿道から挿入し、膀胱内のがんの有無や大きさ、数などを直接確認する検査です。
尿検査や画像検査で異常が見つかった場合に、確定診断や治療方針を決める目的で実施します。
膀胱内に異常があれば、組織を一部採取して病理検査を行い、がん細胞の有無をより詳細に確認します。
局所麻酔をして行うことが多く、痛みは軽度で短時間で終了するため、日帰りで受けられるケースがほとんどです。
TURBT
TURBTは、治療と検査を兼ねた手術であり、尿道から電気メスがついた内視鏡を挿入します。
切除した組織は病理検査を行い、がんの種類や浸潤の深さを詳しく調べます。
初期の膀胱がんならTURBTだけで治療が完結するケースもあり、開腹せずに行えることから体への負担も比較的少ないのが特徴です。
手術後はがんの再発を防ぐため、細胞障害性抗がん薬やBCG(ウシ型弱毒結核菌)を膀胱内に注入するケースがあります。
腫瘍マーカー
腫瘍マーカーとは、体の中でがん細胞が作り出す物質や、がんの影響で増える特定の物質のことです。
血液や尿を調べることで、がんの有無や再発の可能性を推測できます。
膀胱がんの腫瘍マーカーとして、以下があげられます。
- NMP22
- BTA
- CEA
ただし、腫瘍マーカーの値が高いからといって、必ずしも膀胱がんがあるとは限りません。逆に、膀胱がんがあっても値が上昇しない場合もあります。
腫瘍マーカーは、単独ではがんの診断はできませんが、診断の補助や治療の経過を確認する際に有用です。
*国立がん研究センター がん情報サービス 膀胱がんについて
*SRL総合検査案内 癌胎児性抗原(CEA)
膀胱がんの初期症状は?
膀胱がんの初期に現れやすい症状は、「血尿」です。
排尿時に痛みや熱っぽさなどの違和感はほとんどなく、尿の色が赤やピンク、濃い茶色に変化します。
血尿はいつも出るわけではなく、一時的に治まることもあるので注意が必要です。腫瘍が小さい場合や発生部位によっては血尿がみられないこともあります。
また、膀胱がんが進行すると、頻尿や排尿時の違和感、残尿感などの症状が現れることがあります。
血尿は、膀胱がんを早期に発見するための体からの重要なサインです。
ただし、これらの症状はがん以外のさまざまな病気によっても引き起こされます。
血尿=がんとは限らない!膀胱がん以外で血尿が出る病気
血尿があるからといって、必ずしも膀胱がんとは限りません。
血尿は、尿路のどこかで出血していることを示しており、膀胱がん以外のさまざまな要因でも起こります。
膀胱がん以外で血尿が出る疾患として、以下があげられます。
- 膀胱炎
- 尿路結石
- 前立腺肥大症
膀胱炎では、細菌感染によって膀胱の粘膜が炎症を起こすため、排尿時に強い痛みやしみるような刺激を伴うのが特徴です。
尿路結石でも、とくに結石が尿管に発生すると強い痛みを感じますが、膀胱がんではこうした激痛はほとんどみられません。
男性に多い前立腺肥大症でも血尿が出ることがありますが、これは前立腺が肥大して尿道が圧迫されるため、残尿感や尿の勢いが弱くなるなどの症状が中心です。
血尿の原因は多岐にわたるため、痛みの有無だけで判断せず、早めに医療機関を受診して原因を調べることが大切です。
膀胱がんになりやすくなる要因
膀胱がんは男性に多くみられ、とくに60歳以上の高齢者で発症リスクが高いとされています。
喫煙も大きな要因であり、喫煙指数※1が40の喫煙者は非喫煙者に比べて膀胱がんの発症リスクが約2倍に上昇します。
また、ナフチルアミンやベンジジン、アミノビフェニルなどの化学物質も、膀胱がんのリスク因子です。
そのため、化学染料やゴム、金属加工など、これらの化学物質を扱う職業に長く従事している人も注意が必要です。※1 一日に吸う箱数 × 喫煙年数
*国立研究開発法人 国立がん研究センター がん対策研究所 予防関連プロジェクト 喫煙、コーヒー、緑茶、カフェイン摂取と膀胱がん発生率との関係について
膀胱がんの検査を受けたいときに受診するべき診療科
膀胱がんの検査を受けたい場合や、血尿・排尿時の違和感などの気になる症状があるときに受診するべき診療科は「泌尿器科」です。
泌尿器科は、腎臓・尿管・膀胱・尿道など、尿の通り道を専門的に診る診療科です。
まずは問診や尿検査、超音波検査などを行い、必要に応じてCTや膀胱鏡検査などの精密検査へと進みます。
膀胱がんは初期症状が血尿のみであることも多く、痛みがないからと放置すると、気づかないうちに進行してしまうケースも少なくありません。
血尿が一度でもみられたら早めに泌尿器科を受診し、原因を確認することが膀胱がんの早期発見につながります。
膀胱がんは早期発見・早期治療できれば怖くない
膀胱がんは、早期に発見し適切な治療を行えば、決して怖い病気ではありません。
膀胱がんのステージ別5年相対生存率について、以下にまとめました。
| ステージ | 5年生存率 |
| ステージⅠ | 87.3% |
| ステージⅡ・Ⅲ | 38% |
| ステージⅣ | 9.5% |
膀胱がんは早期段階では膀胱内にとどまっていることが多く、内視鏡による切除(TURBT)で治療が完結するケースも少なくありません。
一方で、進行すると筋層の奥深くや他の臓器に広がるため、外科的手術や抗がん剤、放射線療法など、体に負担の大きい治療が必要になります。
血尿や排尿の違和感などのわずかな異変も、体からのサインかもしれません。
少しでも異常を感じたら早めに泌尿器科を受診し、膀胱がんの早期発見につなげましょう。
尿でがんリスクを調べる「マイシグナル・スキャン」という選択肢
「なんとなくがんが心配だけど、病院に行くほどではない」と感じている方には、自宅で受けられるがんリスク検査という選択肢もあります。
尿中のマイクロRNAをAIで解析する世界初※1の検査「マイシグナル・スキャン」なら、がんリスクを部位別にステージ1から検出できます。
対象となる部位は、がん死亡数の約8割を占める※2膀胱・腎臓・前立腺・すい臓・胃・大腸・肺・乳房・卵巣・食道の計10種類※3です。
実際に、マイシグナル・スキャンでステージ0の肺がんの発見につながった事例もあります。
がんは、早期発見によって生存率が大幅に高まり、完治する可能性も上がります。

検査の方法は、自宅で尿を採取して送り、結果を待つだけ。
採血や内視鏡検査のような身体的負担がなく、食事・運動制限がない点も魅力です。
マイシグナル・スキャンは手軽に日常に取り入れられるため、「忙しくてなかなか検診に行けない」「なんとなくがんに不安を抱いている」という方におすすめです。
マイシグナル・スキャンを活用して、「たぶん大丈夫」を根拠ある自信に変えてみませんか。
※1 尿×AI×マイクロRNAを用いたがんリスク検査サービスとして(第三者機関調査)
※2 国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(厚生労働省人口動態統計)、ただし造血器腫瘍を除く
※3 女性は前立腺がんを除く9種、男性は乳がん・卵巣がんを除く8種が検査対象となります
\早期発見の難しいすい臓がんも対象/
「尿」で10種のがんリスクを判定!
マイシグナル・スキャン
日本のがん死亡数の約8割を占める10種類のがん※を個別にリスク判定します。尿中のマイクロRNAをAI解析技術が評価され、すでに全国1500軒の医療機関でも導入されています。
- ※国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(厚生労働省人口動態統計)、ただし造血器腫瘍を除く
膀胱がんに関するよくある質問
膀胱がんでよくある質問と回答をまとめました。
- 膀胱がんは健康診断でわかりますか?
- 膀胱がんの検査は痛いですか
- 入院が必要な膀胱がんの検査はありますか?
膀胱がんについて正しく理解し、漠然とした不安を解消しましょう。
膀胱がんは健康診断でわかりますか?
健康診断の尿検査で目に見えない血尿が見つかり、膀胱がんの発見につながることがあります。
しかし、健康診断の尿検査は主に「尿に血液が混じっていないか」を調べる簡易的な検査であり、膀胱がんを特異的に検出できるものではありません。
健康診断で尿潜血を指摘された場合は、放置せず泌尿器科を受診して検査を受けるようにしましょう。
膀胱がんの検査は痛いですか?
膀胱がんの検査の多くは、痛みを伴うものではありません。
しかし、膀胱の内部を直接観察する「膀胱鏡検査」は尿道から内視鏡を挿入するため、違和感を覚える人もいるでしょう。
とはいえ、局所麻酔を使用することで痛みは比較的抑えられます。
近年は、細くて柔らかい軟性プローブを用いるケースが増えており、従来の硬性鏡に比べて刺激が少なく、検査中の不快感も軽減されます。
検査自体は15〜20分で終わり、当日中に帰宅できるケースがほとんどです。
痛みよりも「何をされるのかわからない」不安が大きい検査でもあるため、事前に医師からの説明を受け、リラックスして臨むようにしましょう。
入院が必要な膀胱がんの検査はありますか?
膀胱がんの検査の大半は外来で受けられ、入院が必要となることはほとんどありません。
ただし、診断と治療を兼ねて行うTURBT(経尿道的膀胱腫瘍切除術)は、全身または脊椎麻酔下で行うため、入院が必要です。
TURBTは体を切開する手術ではないため回復は比較的早く、経過が順調であれば数日から1週間程度で退院できます。
膀胱がんの検査を正しく知って早めの行動を
膀胱がんは、早期発見できれば治療の選択肢が広がり、より負担の少ない方法を選べます。
目に見える血尿が一度でもあったり、健診で尿潜血を指摘されたりしたら、様子を見ずに泌尿器科での精密検査につなげることが重要です。
膀胱がんの検査は、尿検査・超音波・CT・MRI・膀胱鏡と段階的に進みます。
検査の多くは外来で受けられ、痛みや負担も大きくありません。
「病院に行くほどでは…」と感じる方には、自宅で受けられる尿によるがんリスク検査「マイシグナル・スキャン」を活用する選択肢もあります。
まずは膀胱がんの検査について正しく理解し、必要に応じて医療機関と連携しながら、自分にあった検査を進めていきましょう。
\早期発見の難しいすい臓がんも対象/
「尿」で10種のがんリスクを判定!
マイシグナル・スキャン
日本のがん死亡数の約8割を占める10種類のがん※を個別にリスク判定します。尿中のマイクロRNAをAI解析技術が評価され、すでに全国1500軒の医療機関でも導入されています。
- ※国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(厚生労働省人口動態統計)、ただし造血器腫瘍を除く
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この記事の監修者

臨床検査技師 医療ライター
急性期病院で8年間臨床検査技師として勤務。
自身の臨床経験と確かなエビデンスを元に、医療メディアを中心として記事を執筆
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