がん検査
がんの初期症状や種類別のサインを解説!リスクチェックで早期発見へ
- 公開日: 8/25/2025
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- 最終更新日: 8/25/2025

「がんかもしれない…」と感じる瞬間、誰しも不安にかられるものです。
がんの症状は、疲れやすさや倦怠感など、誰もが経験しうるものと重なることも多く、「ただの不調」と見過ごされがちです。一方で、まったく症状がないまま進行するがんもあります。
この記事では、代表的ながんの初期症状や、部位別のサインについて解説します。
また、自宅で簡単にできるがんリスクチェック「マイシグナル・スキャン」についてもご紹介。
今少しでも不安を感じている方は、この記事を読んで自分の健康状態を確認してみてください。
目次
日本で多いがんの種類は?
日本で診断された人数が多いがんの種類は、以下の順となっています。
男女 | 男性 | 女性 | |
1位 | 大腸 | 前立腺 | 乳房 |
2位 | 肺 | 大腸 | 大腸 |
3位 | 胃 | 肺 | 肺 |
4位 | 乳房 | 胃 | 胃 |
5位 | 前立腺 | 肝臓 | 子宮 |
出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」2021年(全国がん登録)
上記のがんは、いずれも早期発見によって治療の選択肢が広がり、予後の改善が期待できます。がんを早期発見するためには、定期的な検査やセルフチェックが必要です。
がんで現れやすい5つの初期症状

がんの種類によって特徴的な初期症状は異なりますが、以下のような症状が挙げられます。
- 疲れやすい・倦怠感・発熱
- 長引く咳
- 原因不明の痛みやしこり
- 出血(血尿・血便・不正出血)
気になる症状がある方は、あてはまる項目があるか確認してみてください。
疲れやすい・倦怠感・発熱
慢性的な疲れやすさや発熱などの風邪症状は、白血病などの血液系のがんの初期症状によくみられます。
通常の疲労感とは異なり、休息をとっても回復しにくいのが特徴です。
白血病では、倦怠感や発熱などの風邪症状のほかに、あざや出血などの症状もみられることがあります。
長引く咳
肺がんでは、初期から咳が現れることがあります。
しかし、咳が出ても風邪や加齢によるものだと見過ごされるケースも少なくありません。
風邪やアレルギーによる咳は、咳喘息などの長引くものを除き、通常数日から一週間程度で改善しますが、がんによる咳はなかなか治まらないのが特徴です。
肺がんの場合、咳とともに出る血痰や胸の痛み、息苦しさなどの症状が現れることもあります。
*日本癌治療学会 がん診療ガイドライン 肺癌診療ガイドライン2021年版第1部(肺癌の分類〜Ⅱ)
原因不明の痛みやしこり
原因がわからない痛みやしこりも、がんの兆候のひとつです。
たとえば、乳房・首・脇の下・腹部などにしこりを感じたり、痛みが持続したりする場合、がんの可能性があります。
痛みは、がんが周囲の組織を圧迫したり、炎症を引き起こしたりすることで生じます。
出血
普段と異なる出血がみられたら、がんの初期症状である場合があります。
がんの初期症状による出血として、以下があげられます。
- 尿に血が混じる血尿
- 女性の生理以外の不正出血
- 歯ぐきからの出血
これらの症状は、膀胱がんや子宮体がん、白血病などで初期から現れることがあります。
とくに、繰り返し出血がある場合や、他の体調変化とともに現れる場合は、がんの早期発見につながる大切なサインです。
出血の量や頻度にかかわらず、原因がわからない場合や、一度きりの出血でも気になる場合は早めに医療機関を受診しましょう。
*国立がん研究センター 東病院 膀胱がん
*公益社団法人日本産婦人科学会 子宮体がん
【部位別】がんでみられる症状一覧
がんで現れる症状について、種類別にご紹介します。
- 大腸がん
- 肺がん
- 胃がん
- 乳がん
- 前立腺がん
日本人に多いがんの順に解説するので、参考にしてみてください。
大腸がん
大腸がんは初期症状が現れにくいですが、進行すると以下の症状が現れます。
- 血便
- 便秘と下痢を繰り返す
- 便が細くなる
- 残便感
- お腹が張る
- 腹痛
- 嘔吐
症状の現れ方は、がんの発生部位により異なります。
がんが大腸の後半部分である下行結腸・S状結腸・直腸にできると、便の通りが悪くなり、腹痛や血便などの症状が現れやすいです。
一方、大腸の前半部分である盲腸・上行結腸・横行結腸できた場合、初期段階では目立った症状が現れにくいことが多いです。
肺がん
肺がんの主な症状は、以下の通りです。
- 咳
- 痰・血痰
- 胸の痛み・動悸・息苦しさ
- 発熱
肺がんの症状は風邪やアレルギーと似ていますが、咳が2週間以上続いたり、痰に血が混じったりする場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
胃がん
胃がんの症状は胃炎や胃潰瘍と似ており、早期発見が難しいといわれています。
胃がんの主な症状は、以下の通りです。
- 胃の痛み
- 不快感
- 胸やけ
- 吐き気
- 食欲不振
さらに胃がんが進行すると、食べ物がつかえる感じや、体重減少がみられる場合があります。
乳がん
乳がんはしこりなどの見た目の変化で比較的発見しやすいがんですが、なかにはわかりにくいタイプもあります。
乳がんの主な症状は、以下の通りです。
- 乳房のしこり・痛み
- 乳頭から茶色や赤色の分泌物が出る
- 乳房のへこみ・変形
- 乳房や乳頭のただれ
乳がんは、乳房のしこりや痛みなど、半数以上が自覚症状によってみつかります。乳房を早期発見するためには、乳がん検診のほか、月に1回程度のセルフチェックも有効です。
*国立がん研究センター がん情報サービス 乳がんについて
*九州大学病院 がんセンター 乳がん
前立腺がん
前立腺がんの初期段階ではほとんど自覚症状がありませんが、進行すると以下のような症状が現れます。
- 尿が出にくい
- 尿の回数が増える
- 残尿感がある
- 尿意を我慢できなくなる
- 血尿・血精液
- 背中や腰の痛み
前立腺がんは、進行すると腰や骨の痛み・全身の倦怠感・体重減少・微熱などの症状が現れることがあります。
他のがんより比較的進行は遅いですが、放置すると骨へ転移するケースもあるため、気になる症状がある場合は早めの受診をおすすめします。
*東京女子医科大学病院 泌尿器科 腎臓総合医療センター 前立腺がん
症状だけではがんとは判断できない
がんの症状はほかの疾患と似通っている場合も多く、それだけでがんと判断することはできません。
たとえば、痛み・出血・しこりといった症状は、風邪・炎症・良性の腫瘍など、他の疾患でもしばしばみられます。
がんの種類やできる場所によっても症状は大きく異なり、同じがんでも人によって現れ方はさまざまです。
そのため、症状があるからといってすぐに「がん」と決めつけることはできません。反対に、症状が軽いからといって見過ごすのも危険です。
とくにがんは初期段階でほとんど症状が現れないことも多いため、体に変化を感じたら早めに医療機関を受診しましょう。
症状がなくても進行するがんに注意
多くの種類のがんは、初期の段階で痛みや違和感をおぼえにくく、知らないうちに進行してしまうケースも少なくありません。
とくに膵臓や肝臓は「沈黙の臓器」といわれており、症状に気づいたときはすでに他の臓器に広がっていることも多いです。発見が遅れると治療が難しくなり、予後にも大きな影響を与えることがあります。
がんを早期に発見するためには、普段から自身の健康状態に意識を向け、定期的に健康診断やがん検診を受けるようにしましょう。
がんリスクチェック「マイシグナル・スキャン」という選択肢
膵臓がんなどの進行が早いがんでは、症状が出る頃にはすでに進行していることも少なくありません。
そのようながんの早期発見の方法として注目されているのが「マイシグナル・スキャン」です。
マイシグナル・スキャンは、膵臓がんを含む、胃・大腸・肺・乳房・卵巣・食道・腎臓・膀胱・前立腺の10種類のがんリスク※をステージ1から検出できます。
検査は尿を採取して送るだけなので、痛みや負担を感じることなく、自宅で簡単に行えます。
「忙しくてがん検診に行く時間がとれない」「病院に行くほどではないけどがんに対して不安がある」という方は、マイシグナル・スキャンによるがんリスクチェックを検討してみてください。
※ 卵巣がん・乳がんは女性のみ、前立腺がんは男性のみ検査対象となります。
マイシグナル・スキャンで「たぶん大丈夫」を根拠ある自信へ
がんの早期発見は、治療の選択肢を広げ、予後の改善につながります。
しかし、多くのがんは初期段階では症状がほとんど現れず、気づかないうちに進行してしまうケースも少なくありません。
たとえば、膵臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、がんに気づいたときには他の臓器に転移していることがあります。
このような進行が早いがんの早期発見には、自宅でできるがんリスクチェック「マイシグナル・スキャン」が役立ちます。
「たぶん大丈夫」と思って見過ごさず、自身のがんリスクを把握して、必要に応じて検査へ進むことが大切です。
\すい臓がんもステージ1から/
尿でがんのリスク検査
「マイシグナル・スキャン」
尿のマイクロRNAを調べ、がんリスクをステージ1から判定。早期発見が難しいとされるすい臓がんをはじめ、日本のがん死亡総数の約7割を占める7つのがんリスク※を、⼀度でがん種別に調べます。
- ※ 国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(厚生労働省人口動態統計)、ただし造血器腫瘍を除く
この記事の監修者

近藤理美
臨床検査技師 医療ライター
急性期病院で8年間臨床検査技師として勤務。
自身の臨床経験と確かなエビデンスを元に、医療メディアを中心として記事を執筆