がんの症状
要注意!背中の痛みとがんが関係するケースとその他の原因を解説
- 公開日: 8/25/2025
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- 最終更新日: 8/25/2025

「背中の痛みが長引いている」「いつもと違う感覚がある」
そのような違和感があるとき、ふと「がん」の可能性が頭をよぎる方もいるのではないでしょうか。もちろん、すべての背中の痛みががんと関係するわけではありません。
しかし、膵臓がん・腎臓がん・肺がんなど、初期には自覚症状が乏しい「沈黙のがん」のサインが背中の痛みとして現れることもあります。
本記事では、背中の痛みとがんが関係するケースや、がん以外に考えられる原因について解説しています。
さらに、自宅でできるがんリスクチェック「マイシグナル・スキャン」という新しい選択肢についても紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
目次
背中の痛みががんと関係するケースとその他の症状

背中の痛みは、日常的によくある症状ですが、なかにはがんが原因で現れるケースもあります。ここでは、背中に痛みががんと関係するケースと、同時に現れやすい症状について詳しく解説します。
膵臓がん|みぞおちの裏から背中の左側

出典:国立がん研究センターがん情報サービス 膵臓がんについて
膵臓がんによる背中の痛みは、みぞおちの裏側から背中の左側にかけて生じることがあります。
膵臓はこれといった明確な初期症状がなく、症状が現れる頃にはすでに進行しているケースも少なくありません。
膵臓がんが進行すると、背中の痛みのほか、以下のような症状が現れることもあります。
- 腹痛
- 食欲不振
- お腹のはり
- 黄疸
- 体重減少
膵臓がんは早期発見が重要ですが、症状が出た時点で進行していることも少なくありません。上記のような違和感や気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
*日本膵臓学会 膵癌診療ガイドライン2022年版
*東京医科歯科大学病院 市民公開講座 第120回
腎臓がん|背中側の肋骨の下
腎臓がんによる背中の痛みは、ちょうど肋骨の下あたりに感じることが多いとされています。片側だけが痛むのが特徴で、筋肉痛や神経痛と間違えられることもあります。
腎細胞がんは初期に自覚症状が現れにくく、小さい段階では健診や他疾患の検査中に偶然見つかることがほとんどです。
腎臓がんが進行すると、背中の痛みのほか、以下のような症状も現れる可能性があります。
- 血尿
- 腹部のしこり
- 足のむくみ
- 食欲不振
- 吐き気
- 便秘
- 腹痛
腎臓がんは早期に見つかれば比較的治療しやすいがんです。初期には症状が出ないことも多いですが、腰の片側だけに慢性的な痛みが続いたり気になる症状がある場合には、一度専門医の診察を受けることをおすすめします。
*日本泌尿器科学会 腎臓のあたりが痛む
*国立がん研究センター がん情報サービス 腎臓がん(腎細胞がん)について
肺がん|肩甲骨から肩
肺がんは、肺の外側や周囲の神経に広がることで、背中に痛みが生じることがあります。
発生した部位によって痛む場所が変わり、肩甲骨から肩にかけて症状が現れやすい傾向です。
肺がんが進行すると、背中の痛みのほか、以下のような症状も現れる可能性があります。
- 咳
- 痰・血痰
- 胸の痛み
- 息苦しさ・動悸
- 発熱
とくに喫煙歴がある方や、50代以降の方はリスクが高いため、早めの受診を検討しましょう。
がんの骨転移|背中の中央から腰
がんが骨に転移すると、腫瘍が神経を圧迫したり骨を破壊したりして痛みが生じることがあります。
とくに、胸椎に転移した場合は背中の痛みとして、腰椎に転移した場合は腰の痛みとして現れます。
進行すると、神経を圧迫することで麻痺症状が出たり、骨が弱って軽い衝撃で骨折したりする可能性もあるでしょう。
骨転移は、肺がんや乳がん、前立腺がんなどさまざまながんに共通して起こり得ます。
過去にがんの既往がある方や、原因不明の背中の痛みが続く方は、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。
がんによる背中の痛みの特徴
がんによる痛みは、典型的には進行した場合に多く見られます。ただし、がんの部位によっては比較的早期から現れることもあり、痛みの種類も異なります。
内臓にがんができた場合は、腫瘍が周囲を圧迫・刺激し、広い範囲に鈍く重い痛みを感じやすい傾向です。
一方、骨や筋肉などの体性組織にできた場合は、「うずく」「ズキズキする」「ヒリヒリする」など、鋭い痛みが特徴です。
動かしたり押さえたりすると痛みは強くなり、生活に支障をきたすこともあります。
*日本緩和医療学会 痛みの治療を受けるために知っておきたいこと
がん以外で考えられる背中の痛みの原因
背中の痛みは必ずしもがんによるものではなく、さまざまな原因が考えられます。
長時間のデスクワークや姿勢の悪さで筋肉が緊張すると、血流が悪くなり鈍い痛みが生じることもあるでしょう。
また、加齢や負荷によって背骨の形が変わる変形性脊椎症や、椎間板が飛び出して神経を圧迫する椎間板ヘルニアでも、背中に痛みを感じることがあります。
さらに、狭心症や大動脈解離など、心臓や血管の病気でも背中に痛みが現れることがあります。
これらは痛みの出方や伴う症状が異なり、軽い痛みから急激で強い痛みまでさまざまです。
背中の痛みで受診するべき診療科は?
背中の痛みで受診するべき診療科は、痛みの原因や症状によって異なります。原因がはっきりしない場合は、まず内科や総合診療科を受診するのが一般的です。
発熱や体重減少、食欲不振などの症状がある場合は、内臓疾患やがんが関係している可能性があるため、消化器内科や呼吸器内科などへ紹介されることがあります。
胸の締め付けや息苦しさを伴う急な背中の痛みは、心臓や大動脈の病気の可能性があり、循環器内科や救急外来を受診する必要があるかもしれません。
迷ったら医療機関を受診しよう
背中の痛みは、単なる筋肉のこりや姿勢の悪さによるものから、がんや心疾患などの命に関わる病気までさまざまな原因が考えられます。
とくに、原因がはっきりせず長引く痛みや、発熱・体重減少・食欲不振などの全身症状を伴う場合は、がんの可能性なども考えられるため注意が必要です。
「しばらく様子を見よう」と放置してしまうと、病気が進行して治療が難しくなることもあります。
自己判断では原因を正しく見極めることが難しいため、少しでも不安を感じたら早めに医療機関を受診しましょう。
診察を受けることで安心できる場合もあれば、必要な検査や治療につなげられる場合もあります。
背中の痛みは体からのサインです。迷ったら医療機関を受診して、自分の健康を守りましょう。
背中の痛みの放置は禁物!がんリスクチェックという選択肢
背中の痛みを「そこまで痛くないしそのうち治るだろう」と放置してしまうのは危険です。
原因がわからないまま過ごすことは、精神的な負担になるだけでなく、病気の発見が遅れるリスクにもつながります。
とくに、がんが原因の痛みは初期症状がほとんどないため、日々の生活の中では見過ごされやすいのが特徴です。
そのようなときには、自宅で手軽に行えるがんリスクチェック「マイシグナル・スキャン」が役立ちます。
マイシグナル・スキャンは、尿検査によってがんリスクを評価できるため、病院での検査に抵抗がある方でも、自分の健康状態を簡単に「見える化」できます。
忙しくて病院に行く時間がない方や、病院へ行くことに抵抗がある方は、がんリスクチェックという選択肢も検討してみてください。
がんリスクチェック「マイシグナル・スキャン」
マイシグナル・スキャンは、自宅で簡単にがんのリスクを調べられる検査です。
膵臓・肺・胃・大腸・乳房・卵巣・食道・腎臓・膀胱・前立腺の10種類のがんリスク※を、ステージ1から検出できます。
検査方法はシンプルで、専用キットで採取した尿を送るだけ。食事・運動制限や痛みはないため、ストレスなく検査を受けていただけます。
検査でご自身のがんリスクが分かれば、食生活の見直しや運動習慣の改善など、次の行動へとつなげられます。また、リスクが高いと分かった場合は、迷わず医療機関を受診するきっかけになるでしょう。
将来の健康を守るために、がんリスクの早期発見と予防を「マイシグナル・スキャン」ではじめてみませんか。
※ 卵巣がん・乳がんは女性のみ、前立腺がんは男性のみ検査対象となります
\すい臓がんもステージ1から/
尿でがんのリスク検査
「マイシグナル・スキャン」
尿のマイクロRNAを調べ、がんリスクをステージ1から判定。早期発見が難しいとされるすい臓がんをはじめ、日本のがん死亡総数の約7割を占める10種のがんリスク※を、⼀度でがん種別に調べます。
- ※ 国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(厚生労働省人口動態統計)、ただし造血器腫瘍を除く
マイシグナル・スキャンが向いている人
マイシグナル・スキャンは、病院での検査に抵抗がある方や、忙しくて受診の時間が取れない方にとくにおすすめです。
「背中やお腹に気になる痛みがあるが、症状が軽くて受診を迷っている」「家族にがんの既往があり、自分のリスクを知っておきたい」という方にも有効な手段となるでしょう。
また、健康診断ではカバーしきれない膵臓がんや腎臓がん、膀胱がんなどのリスクも把握できるため、日頃から健康管理を意識している人にも向いています。
「不安を抱えたまま過ごすより、まずは自分の状態を知りたい」という方にとって、手軽で安心感のある検査方法といえるでしょう。
まとめ
背中の痛みは、筋肉のこりや姿勢の悪さなど日常的な原因によることも多いですが、なかには膵臓がん・腎臓がん・肺がん・がんの骨転移など重大な病気のサインである場合もあります。
こうした痛みを放置すると、病気の発見が遅れ、治療の選択肢や予後に大きく影響する可能性もあるでしょう。
たとえ症状が軽くても、長引く場合や食欲不振・体重減少などが伴う場合は、早めの受診をおすすめします。
「病院に行くほどではない」と迷うときは、自宅で簡単に行えるがんリスクチェック「マイシグナル・スキャン」を活用するのもひとつの方法です。
未来の自分のために、今日できることからはじめてみましょう。
\すい臓がんもステージ1から/
尿でがんのリスク検査
「マイシグナル・スキャン」
尿のマイクロRNAを調べ、がんリスクをステージ1から判定。早期発見が難しいとされるすい臓がんをはじめ、日本のがん死亡総数の約7割を占める10種のがんリスク※を、⼀度でがん種別に調べます。
- ※ 国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(厚生労働省人口動態統計)、ただし造血器腫瘍を除く
この記事の監修者

近藤理美
臨床検査技師 医療ライター
急性期病院で8年間臨床検査技師として勤務。
自身の臨床経験と確かなエビデンスを元に、医療メディアを中心として記事を執筆